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除草軽減緑化工法
除草軽減工法とは、雑草生育により支障が発生する様な所において頻繁に行なわれる除草作業を軽減させる工法である。以前は、防草シートなど雑草が生えない手法が採用されていたが、シート敷設時に使用する止め金具がシートを打ち抜き、打ち抜かれた所から雑草が生えるなど、根本解決にならなかった。また、シートは紫外線などによって劣化し、劣化した所から雑草が生えるなどの問題もあった。 そこで、草丈が低い植物によって地面を被覆させ、雑草の種子が活着しにくい環境を作る手法が様々な所で手掛けられるようになった。最近、採用される主だった手法が次の通り。
1.ヒメイワダレソウによる緑化
昨今の除草作業軽減工法として使われ始めているヒメイワダレソウは、地表の全面を覆い隠すような生育を示し、その生育状態が一般に雑草と呼ばれている草本植物などの活着を妨げる効果があると言われている。 そこで、ヒメイワダレソウが実際にどのような生育を示し、一面に被覆した生育後の状況、またヒメイワダレソウの導入方法についてまとめた。
・ヒメイワダレソウの特長
クマツヅラ科の多年生植物で、草丈5〜10p程度、6月〜9月ごろに白い花を付けるが、種子は結実せず、匍匐系の各節から分枝・発根し急速に繁茂する。 12月〜2月の間は、休眠状態となり、地上部が茶枯れし・落葉した状態で越冬するが、春先の気温上昇に伴って、新葉が発生し、徐々に緑の景観となる。節間隔が短いため、下の写真のように密生し、ヒメイワダレソウが一面に繁茂すると、雑草が侵入しにくい環境が形成される。

・導入方法
導入については、新規に造成した地山の場合と、既に一般に雑草と呼ばれる草本植物が侵入している地山の場合で異なり、基本的にはヒメイワダレソウはポット苗による植栽工で導入する
・施工事例
1)JR四国における事例
<施工前(5月施工)>

現場は雑草が侵入した盛土法面であり、除草剤によって地上部及び雑草の落下種子を枯らし、枯れ枝・葉を撤去している状況。
<ジュートマット敷設>

<施工2ヵ月後>

雑草が所々侵入。ポット苗の植栽穴に集中して侵入。ヒメイワダレソウの雑草による被圧が予測されたので、JR保線管理時に雑草を除去。
<施工3ヵ月後>

ヒメイワダレソウが一面に生長。ヒメイワダレソウが一面に生育した時には、雑草の侵入は見られない。写真左側は、対照区で雑草が一面に生育。
<施工6ヵ月後>

<施工7ヵ月後>

冬期は、葉色が黄緑色になり、概観上枯れた様になる。
2)ネクスコ中日本における事例
<表土形成状況>

除草剤等による薬剤散布は行なわず、ヘデラと防草マットおよび雑草の除去を行い、その後表土を耕転。
<植栽用マット敷設>

<ヒメイワダレソウの植栽>

<施工2ヶ月後>

順調にヒメイワダレソウが生育し植栽穴からの匍匐系伸長を確認。
<施工3ヶ月後>
さらにヒメイワダレソウの匍匐系伸長が顕著になり隣接する植栽穴にまで到達を確認。 雑草が所々侵入。ポット苗の植栽穴に集中して侵入。除草作業により、大多数の雑草を除去。強雑草繁茂区には除草剤の塗布を行った。
<施工6ヶ月後>

ヒメイワダレソウがほぼ全面被覆
・ヒメイワダレソウによる除草軽減工法における注意点
- 施工前に雑草駆除(除草剤)を行う。
- 締め固まった箇所の場合、表土10cm程度耕転させる。場合によっては、表土の置き換えを行う。
- 植栽後、目土をすると匍匐茎の伸長が促進される。
- 施工後に潅水を行う。
- 最低1ヶ月間は、匍匐系の伸長促進のため潅水管理を行うのが望ましい。
- ヒメイワダレソウが被覆するまでの間は除草作業を行うこと。
- ヒメイワダレソウは、光と多量の水分を要求する。そのため、日当たりの悪い現場や極度に乾燥するような現場は(雨水のあたらない場所等)での施工は避けること。
- ヒメイワダレソウは多年草の草本で、気温が低下する10月頃から生長が遅くなり、11月から気温が上昇し始める3月まで休眠する。この間に雑草が侵入し繁茂する場合もある。また、冬期の施工は、植付け直後の活着が悪く枯死する可能性が高い。そのため、冬期の施工は避けることが望ましい。
2.センチピードグラスによる緑化

畦畔(水田のあぜ)の草刈は、農家にとって必須作業であるが、高齢化により雑草作業が思うように出来ず、困っている状態。雑草が旺盛に生育するとカメムシが発生し、カメムシは稲穂に吸い付き、米の等級を下げる要因になっています。よって、雑草作業は、米の価値を左右する作業です。そこに、写真のようなセンチピードグラス種子を配合した植生シートを敷設します。

敷設後、写真のようにセンチピードグラスが一面に被覆し、雑草の侵入を抑制します。

